住宅ローン事前審査と個人情報の開示請求

弊社は、平塚市で注文住宅を中心とした工務店と、不動産会社の両方を営んでいる会社です。

建設業と不動産業の両方の免許と許可を得ておりますので、

多くの方がそうだと思うのですが、

  • 不動産業者から土地を購入してから、別の工務店で注文住宅を建てる
  • 不動産会社から中古戸建や中古マンションを購入した後に、他の工務店やリフォーム会社に工事を任せる

といった面倒な業者探しが不要な体制を取っております。

今回ご相談いただいたお客様ですが、外国籍の方で、日本語はお話できますが、

読み書きが苦手とのことで、住宅ローンの事前審査も、一緒にお手引きしながら

審査を進めていきました。

しかし、事前審査の結果は「否決」

つまり、金融機関が融資を致しませんという審査結果が出てしまいました。

審査結果が否決になるケースは様々ですが、最も多いのは、

  • 現在又は過去に、返済に対する延滞や滞納歴がある
  • 自己破産歴がある

といった場合なのですが、ご本人にお聞きしても、全く身に覚えがないとのことでした。

凄い稀ですが、名前と生年月日が全く一致した同姓同名の人の情報が、

自分に反映されてしまうといったケースもあるようです。

金融機関は、審査で否決の結果が出た場合、何が原因で否決になったのかまでは、

教えてくれません。

この審査結果が原因で、実は現在奥様に内緒で他から借り入れをしており、返済が滞ってしまっていることがバレてしまうといったお客様の経験もありました。

ウソをついていても、バレてしまうのです。

今回のお客様は、審査結果が否決になり、何故なのか全く身に覚えもなく、

納得がいかない様子でした。

そこで、何が原因で引っかかっているのかを知る為に、ご本人の個人情報の開示を

請求することにしました。

個人情報開示の申請書

金融機関ならほぼ使っているCICという個人情報を取り扱う機関があるのですが、

ここに個人情報を開示請求すると、

  • 自分の過去にどのカードを使っていたか
  • キャッシング歴があるか

など、過去から現在の借入歴が出てきます。

この申請書と免許証や保険証のコピーなどを一緒に同封して郵送すると、

データが簡易書留で返却されます。

現在ではネット上でも申請できるのですが、ご本人が日本語の読み書きができないので、

郵送で申請するようにしました。

どのような理由で否決になったかが、この情報からおおよそ見えてきますので、

それがご本人のデータで間違いないのか、それとも間違って登録されているデータなのか。

間違っている情報である場合、弁護士などにご協力いただき、

誤った情報の抹消申請等を行い、

再度住宅ローンの事前審査を行わなければなりません。

どんなに一生懸命勉強して、情報収集して物件探し、工務店探しをしても、

もしも住宅ローンを利用するつもりで、その住宅ローンの融資が受けられなかった場合、

計り知れない絶望感と、無駄な時間を過ごすことになります。

ですので、弊社ではまず初めにある程度のヒアリングをさせていただきながら、

住宅ローンの借り入れが将来できるかどうかの「事前審査」を先行して行うことをお勧めさせていただいております。

今回のお客様も、まさか自分が融資を受けられないなんて・・・と、

ビックリされてましたので、

まずは原因を調査し、それに対してどのような方法がとれるのかを

考えていくことにしました。

まだ物件を探していなくて、良かった・・・とご夫婦ともおっしゃられておりました。

不動産探しをしていて、最も気に入ったものが見つかり、

それを手に入れようとした時に、手に入れることができない

となった場合が、最も絶望感に打ちひしがれることになってしまうのです。