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大手業者の広告の本来の目的とは?
毎週のように「売却募集」の広告を目にしていると、
売却活動に熱心な業者だなあと、
知らず知らずのうちにその広告の業者名が頭の片隅に記憶
されていきます。
そして、いざ自分が売却をする機会が訪れると、
まずはどこに相談しようか悩みますが、
ここで頭の片隅に残っていた、
見たり聞いたりしたことのある業者名が蘇ってくるのです。
まさしくこれが「広告効果」であり、
定期的に広告を配布する効果はTVのCMと同じように、
興味がなくとも勝手に頭にインプットされていきます。
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すると、興味がなかったにもかかわらず、
いざその機会が訪れた時には、
何故か親近感が沸き、これが安心感へと変化していくのです。
これが大手業者の広告効果であり、
- どこよりも先に売却相談をもらい
- 高額査定により、他業者と差別化を行い
- 売却依頼(媒介契約)を取得する
といった一連の流れとなります。
地元の不動産業者が生き残っているワケとは
さすがに広告費用を莫大に掛けている点においては、地元業者は敵いません。
しかし、どの地域にもその地域に密着して、
業務を行っている不動産業者が数多く存在しますよね。
比較的新しい会社もあれば、
数十年も密着している老舗業者まで多くの業者が存在しております。
大手業者が「売却募集活動」を率先的に行っており、
莫大な広告費を掛けていますので、
正直売却力は大手のが圧倒的に強い、と思われがちですが、
これは「 大きな間違い 」なのです。
確かに大手と地元の零細業者とでは、
建築業で言えば「大手ハウスメーカー」と「地元工務店」のように、
どうしても交われない壁が存在致しますが、
不動産業界にも同じことが言え、
地元密着型業者には大手にはない、独自の販売ルートやパイプが存在するのです。
大手仲介業者は、支店同士もライバルなのである
基本的なお話になりますが、
大手仲介業者は、特に「成績数字が何よりも優先」です。
支店ごとに目標とする数字が本部から課せられている為、
自分の支店の数字以外は、興味がありません。
同じ会社であろうと、他の支店が成績を上げても何も嬉しくはないのです。
つまり、支店同士の協力関係が無いに等しい。
むしろ支店同士ライバル視の傾向が強く仲が悪いことが多いのです。
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つまり、A支店内で取り扱っている物件について、
B支店に来られたお客様に条件がピッタリであったとしても、
わざわざ率先的に紹介してあげようなどとは考えません。
通常であれば、別支店でも、同じ会社内の取扱物件であれば、
率先的に紹介して成約が実るよう努力しますが、
大手仲介業者は「支店内での数字が全て」なので、
他の支店の物件を紹介していくよりも、
高い数字を残せる物件を紹介していく傾向が非常に強いです。
別支店が取り扱っている物件を紹介して、
成約すれば自分はもちろん成績の数字が上がりますが、
別支店と成績の数字を振り分けることになる為、
成績の数字が半減してしまいます。
更には、ライバル視している支店の数字をわざわざ上げてしまうような行為を、
率先的には行いたくはないのです。
地元業者の最大の武器「強力な横の繋がり」
先にも述べておりますが、
地元業者は大手のように広告費用を掛けることでは叶いません。
しかしながら、なぜ多くの地元業者が存在し続けられているのか?
その理由は、これが大手にはない「地元業者間の強い横の繋がり」があるのです。
大手に敵わないことは地元業者は当然のことながら理解しておりますので、
大手と同じ土俵で戦うことはしません。
もちろんそれぞれ会社は異なるので、ライバル間でもありますが、むしろ
地元の業者同士で強い横の繋がりを結び、
大手に負けないようにお互いに協力をし合おうという暗黙の協力意識がある
のです。
A社の営業マンが売却依頼を受けた物件を、
B社、C社にも率先して物件紹介して、
B社、C社を窓口として物件を探しているお客様へも、
間接的にアプローチを掛けていくのです。
すると、今度はB社としては、
B社が売却依頼を受けた物件を、
「 A社にこの前紹介してもらったし、今回はこちらがA社にも紹介していこう 」と、
「お互いの協力意識」が生まれ、
早期売却へと次第に導かれて行くのです。
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各営業マンが担当する顧客数の比率ですが、
大手業者営業マンに物件を探している担当顧客が100名いるとすると、
地元業者営業マンが担当している顧客率は、
約10分の1程度の、10名位ではないでしょうか。
しかし、
B社、C社と多くの地元業者が抱えている担当顧客へと、
間接的に紹介していくことにより、
協力顧客数は数十倍へも膨れ上がることになり、
その顧客総数は紹介業者が増えるごとに、
200、300へと簡単に増えていくのです。
このように横の強いつながりを得て、
地元業者は大手にはない強い横のパイプを使って、
顧客総数の分母を莫大に増やし、成約率を上げていくのです。
※ もちろん個人情報の交換や公開は一切致しておりません。
顧客数の圧倒的な違いは「成約率」に反映する
大手業者は広告費用を莫大に掛けておりますので、
売却相談の問い合わせ件数も、非常に多いです。
一方、地元の業者は大手のように広告費用を莫大に掛けておりませんので、
一人一人の営業マンの担当顧客数については、
大手仲介業者の営業マンと比較すると、
先にも述べた通りで約10分の1程度になります。
例えば、
大手仲介業者の営業マンの担当顧客数が約30人だとしたら、
地元業者の担当顧客数は約10分の1の
約3人。
会社ごとに休暇数や残業時間の違いはあれど、
1人が売却活動を行える時間はほぼほぼ一緒となります。
このことから何が言えるかわかりますか?
担当顧客数が多ければ多いほど、
顧客一人一人の物件ごとに対して
売却活動を行うことができる時間が減っていく
ことになるのです。
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すると、どうしても一件ごとに掛けられる時間数が限られていきますので、
そもそも時間が足りない場合、どのようになるかわかりますか?
- 取り扱いしやすい物件から
- 売れやすい物件から
優先的に売却活動されていくことになります。
なぜなら、
時間が限られており、抱えきれないからです。
つまり、営業マン次第で、
お客様とその物件が選ばれていくのです。
時間が掛けられないので、
- 馬が合わない
- 成功報酬が安い
- 売りづらい といった
お客様や物件は後回しにどんどんされていきます。
数字が大事なので、
- 売りやすく
- 成功報酬額が高い物件
に力を注いでいきます。
大手営業マンは、
抱えきれない位の顧客数を担当しているので、
売却物件も顧客も選んで売却活動に要する時間を調整します。
一方、地元の業者はせっかく売却依頼を受けましたし、
大手とは異なり、担当顧客数が適度なこともあり、
売却活動に費やせる時間も多く取ることができるため、
試行錯誤して一生懸命頑張ります。
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よほど条件が悪い(例えば、査定額や周辺成約実績金額と比較して、大幅に高額な売却希望価格での販売活動を希望されるなどといった、成約も見込めないような販売活動のご依頼を)といったことが無い限り、
売却活動に費やせる時間が多くありますので、成約率も自然と上昇します。
大手=「依頼受注」プロ、地場業者=「成約」のプロ
大手は
売却依頼広告費用を莫大に掛けており、
売却相談~売却依頼(媒介契約)を受けるまでのマニュアルが、
しっかりと行われておりますので、
「 売却依頼を受けるプロフェッショナル 」です。
莫大な広告費用、そしてテレビCM等によって、
知名度も浸透しており、依頼主の方々からすれば安心感が何よりも強いでしょう。
このブランド力は地元業者には得られることはできません。
一方、地元の業者は大手のような活動ができない分、
大手の営業マンができないことを敢えて行っていきます。
横の繋がりを最大限利用して、
多くの売却活動時間を使い、
売却成約率を上げて早期売却へと導く。
云わば、
地元密着業者は
「売却成約のプロフェショナル」
なのです。
地元業者はこのようにして、廃業しないで営業活動を続けることができるのです。
売却とは、
「 労力を極力掛けずに、早期売却することがゴール 」なのです。
売却成立してしまえば、
手元の資産が現金化されますので購入と異なり、
ブランド品のように手元に形として残るわけではないのです。
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